第一章 夢

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基地に入り、すぐにこの応接室に通されたが、少し待たされ、着物に着替えたニアが入ってきた。 もちろん俺は黒色の耐Gスーツを着たままだ。 正座で俺は座っていたが、彼女は正座せず、少し足をずらして座った。 自分より6下、つまり16才の少女に若干どぎまぎしてしまい、彼女を直視できなかった。 そしてやっと、現在に至る。 「危箱望ねぇ。名前負け。危箱って苗字もダメね。だって、『銀河』の艦長危箱光さんと同じ苗字だもんね」 「………『銀河』の艦長は俺の父だ」 「へー。やっぱり………え?」 カコン。 竹が水瓶の淵をたたく。 しばしの沈黙。 つまり、ムダな時間が流れる。 「………ど、どうでもいいや」 明らかに動揺しているが、彼女のプライドのため、俺は黙視することにする。 「とにかく、強くなりたい。どうか、俺を強くしてくれ!」 頭を下げる。 なぜ、こんなに勝ちたいと思ってる女に頭を下げるかって? 鍛えてもらってる間に、弱点がわかるかもしれないからに決まってるじゃないか。
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