119人が本棚に入れています
本棚に追加
敵は1000を超える艦隊。
内いくつかは補給艦、工作艦、輸送艦としても、700隻以上が戦闘艦だ。
それに対し、国際連合防衛軍。すなわち地球は2000の戦闘艦が最前線で戦っている。
全長500メートルを超える旗艦『銀河』を筆頭に、300メートル超の戦闘航空母艦『ダイダロス』、233メートル級量産型重巡洋艦『霧島』、181メートル級量産型駆逐艦『隼』など、地球が誇る最強の艦ばかりだ。
と、まぁ、どんな艦がいてどういった能力かしかニュースでは出ない。
俺が知りたいのは前線の情報だ。
『銀河』の艦長、危箱光(キハコ ヒカル)は俺の父だからだ。
「望君!」
ふいに呼ばれ振り返る。
「チっ…。陽かよ」
そこには陽、危箱陽(キハコ ヒナタ)がいた。血縁上繋がりのない妹。父、光が養女とし迎え、10年が経つ同い年の妹だ。
ちなみに俺は危箱望(キハコ ノゾミ)。
夢を見失った飛行機乗り。
これでもNF-15.ver36汎用イーグルパイロットだ。
「望君!お昼食べよ?」
青いベンチシートには既に色とりどりの弁当が広がる。
艶やかな金髪が垂れ下がり、彼女は鬱陶しそうに掻き上げた。
最初のコメントを投稿しよう!