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ケーキを食べ終えた後は無言のまま1時間が経ち、やっとあたしは開放された。
自分の部屋に戻ると、緊張でカチンコチンだった体は一気に緩み、あたしはベッドの上にドスンッと体を投げ出した。
やっぱり自分の部屋が落ち着く。
明日はバイトがあるらしいからのんびり過ごせるけど、月曜日から始まるまぁちゃんとの登下校に不安は募っていく。
付き合うってこんなに大変なものなの?
「もっと甘く、ときめくものかと思ってた」
枕を抱きしめ顔を枕に埋める。
あたしの恋は……恋と呼べる代物じゃないけど、ときめくというより、怯える……だわ。
まぁちゃんも……悪い……人じゃ……ないんだ……け……ど―――……
余程疲れたのだろう。
あたしはあっという間に睡魔に襲われ、深い深い夢の中へと、堕ちていった―――
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