プロローグ

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プロローグ

-昔々、ある王国に、とても仲のよい王様と王妃様がいました。 王様は、剣と銃の腕はその国随一と謳われるほどの逞しい方である一方、国の民が皆平和で幸せな生活を送ることを一番に願い、一生懸命に民のための政(まつりごと)をなされる、とてもお優しいお方でした。そのため、国の民からは、大変慕われる優しい名君でした。 王妃様は、比べるものの無いほど美しく気品溢れるお方でしたが、時折護衛兵の目を盗みお忍びで城下にお出になり、国民の生活を覗き見るなど、豪胆なところのある姫君でした。 それも、王様と同じく民を思う故のことであり、王妃様は日々王様のお仕事を影ながら支える、慈悲に満ちた細君でした。 共に同じ目標を持ち、支え合い、愛し合う二人でしたが、二人のもとには中々赤ちゃんが授かりません。 王妃様は毎晩毎晩眠りに就く前に、神様に祈りました。 「ああ、どうか神様、私達二人のもとに、天使のような赤ちゃんをお授け下さいますように。」
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