(題名)ワニくん

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 今ナユ子と新幹線。 今週末は大阪京都の小旅行なのだ。 もうすぐ私が旅立つから、旅行しておこうってことになって。 昨日徹夜したらしいナユ子は隣で爆睡中。  フランスだけど、たぶん来年三月には、いけると思う。 この旅行から帰ったら、バイトとか手続きとか荷物の処分とかで大忙しだよ。 今朝、駅に向かう途中、思い出したことがあるんだ。 前に、それこそ百年くらい前のような気がするけど、私、元彼に年賀状もらってぐだついたときあったじゃん。 そのときのワニくんの言葉。  前方に何があるのかあまりにも見えないからって、うしろふりむいて、はっきり見えるものに目をこらすのはよくないっていうようなこと。 二十代のときは、うしろふりむく余裕もなくて、見えなくてもがむしゃらだったけど、これからどんどん、前が見えづらくなって、過去の、うまくいったこととかたのしかったこととかが、よく見えてくるのかなって思ったの。 だから、なかなか冒険しづらくなるし、前にやったことをくり返したくなるよね。  だけど、いつだって、見えなくても、わからなくても、前向いて前に進まなきゃと、今朝急に思ったんでした。  ヤマタケのこと、クラッシーのこと、まだなかなか完全に吹っ切るのはむずかしいけど、そんなことももうすべて、うしろに流された光景なんだなって、今、思ってるよ。 ニワコ
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