居酒屋と行き倒れ

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「食べ物…ありませんか…」 突然、か細い声が聞こえてきた。 見ると、戸口に程近い席に一人の客が座って… いや、倒れていた。 机にうつ伏せになる様にして、ぴくりとも動かない。 「お、おい!あんた!」 バンは慌てて駆け寄る。 客の背を揺さぶってみるが、反応が無い。バンは半ば混乱しながらも様子を窺うべく、客の顔を持ち上げた。 キャストの少女だった。
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