入学式 野原編

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ぼくの名前は野原 大樹 今日からぼくは中学生になる 正確には中学生になったのかな? うん…なったのだろう なったと確信を内心に秘めて… これから通う通学路を進んでいく ほのかなポカポカ日和の春の日差し… ぬくぬくとあたたかみ溢れる春… 小鳥のさえずりに耳をすませば小さなハーモニー… そんな空気をぶち壊すぼくへの視線… 尊敬と憎悪の視線が飛び交うなかを… ぼくは通学路を進んでいた… 女子からの視線は温かみや尊敬みたいなキラキラと飛ばされていた… 一方男子からの視線は… 敵意、怨念、憎しみ、恨み、妬み、怒り、殺意を十分以上に込められた視線が次々に放たれていた… ぼくはふつうにふつうの生活を送りたいだよ? なのに… この視線ビームがぜんぶ台無しにしてくれた… 例1…友達作り 友達が三人以外は… 全部女子だった そのせいで… 林間学校、修学旅行の班でハブかれてしまった… 例2…家庭科自習 クラスメイト(男子)にハブかれるので… クラスメイト(女子)のグルーブに入れてもらうしかなかった… そのせいで… クラスメイト(男子)のいじめが活発的になった… 例3…体育 クラスメイト(女子)に応援されるせいで…チームのクラスメイト(男子)からパスが回ってくることがなかった… ………… これらゼーンブ視線ビームが原因なんだ!! ぼくに向けられる視線ビームが無くなればふつうに友達(男子)もできるはず!! だからぼくはメゲナイ!! メゲチャ駄目だ!! メゲチャ駄目だ!! メゲチャ駄目だ!! そうメゲチャ駄目なんだ!! …と自分に言いきかせた 心踊る中学生活に期待を込めて…
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