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夕君がお風呂に行き、私は今、朝君とリビングのソファーで、ココアを飲んでいた
「暖まるなぁ♪」
「そうだね♪風邪ひいたりしない?サッカーにひびいたりしたら…」
「こんくらい大丈夫だって!まぁ本当にひいた時には、ミィに看病でもしてもらうよ♪」
「ふふっ♪その時はね♪」
「おっ♪じゃあ…いつ風邪ひこうかなぁ…」
「えぇ~!?わざわざひかなくても!!」
「ははっ♪冗談に決まってんだろ♪…でも本当にひいたら…付きっきりで頼むな♪」
「つ、付きっきりって…」
「添い寝付き!」
「えぇ!?それは…」
「バカ、冗談だって!!」
「もう!冗談ばっかりじゃない…」
「ミィのびっくり顔とか面白れぇからな♪ついついな♪」
そう言って私の頭をクシャクシャと撫でる
「ちょっと!やめて!!グシャグシャになるじゃん!!」
「あぁ?抵抗するヤツにはもっとしてやる♪」
そう言ってまた、クシャクシャする手を激しく動かし、更に今度は、私の首に腕を回して引き寄せられた
力強さに引っ張られ、勢いついて朝君の胸の中に倒れる
固められた首と肩に身動き出来ずジタバタする
「と、朝君…く、苦しい…」
「ダメ!止めねぇ♪今度はこれを食らえ!!」
「キャッ!?イヤ!あはっ…く…と、朝君……!!あっこ、こそばゆい!……キャッ♪」
「どうだ!まいったって言ったら止めてやる♪」
朝君の手が、首から脇腹に移り、両サイドから容赦ない攻撃が続く
どんだけ身をよじっても、逃れられなくてバタバタと暴れた
「も、もう…や、止めて!」
「まいったって言うか?」
まだ続く攻撃
スピードアップ
「朝君!!キャッ!」
こらえられずに周りを気にせず飛び出した
「逃げるな!」
朝君が逃げる私に手を伸ばし引っ張る
掴まれた服の裾に引っ張られ、私の身体が逃げる方向とは逆に倒れる
「キャッ!?」
(さっきもこんな景色を…)
天井がクルッと回る
「ミィ!!」
朝君の叫び声と同時に背中に腕が伸ばされたが…
「うわっ!?」
今度は悲鳴にも似た、朝君の叫び声がこだました
ドシンという音とともに、お尻に少し痛みが走る
「痛ぁい…」
腰を浮かして擦りながら目を開けると…
私の目の前には朝君の顔があった
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