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好きって言われた
昨日はキスもされた
(あれは、本当にキスだったんだ…)
幼なじみとして好きなら…キスなんて…
「しないよね………ってことは…………そういう意味ってことだよね………」
夕君が…私を好き……それも…女の子として?
「どうしよう!!………これからどうやって接すればいいの!?」
私は、藤堂家を飛び出し、自室に駆け込んで、ベッドの上でじたばたした
幼なじみの突然の告白
異性として好きだと言った夕君
今の私に、この展開に付いていく余裕は有りそうもない
「どうしよう…夕御飯作りに行かなきゃいけないのに…顔合わすのが…」
藤堂家
「告白したって……どうして、そんな展開になってんだよ?!」
「そ、それは……」
「はっきり言えよ!!俺だってアイツのこと好きだって………知ってるだろうが!!」
「知ってる……だから……先に言ったんだ……」
「先にって…抜け駆けってことか?」
「いや………違う……抜け駆けなんて……つもりは……」
「事実、先に言ってるじゃねぇか!!」
「何が悪い……先に好きだと言って…何が悪いんだ!!」
リビングで向き合い睨み合う夕弥と朝弥
「開き直りか!!」
「言ったっていいじゃないか!!…いつも…いつも、いつも、いつも…いつも朝弥が僕より先に欲しい物を言う!……ずっと…ずっと我慢してきたんだ……兄だからとか、貸してあげろとか、どうして少し先に産まれたからって…我慢するのは僕なんだ!!
いいよ…別にいいよ…今までのことくらい……でも……瑞穂だけは譲らないし、我慢もしない!!」
「夕弥…」
初めて見る夕弥の剣幕に朝弥は怯んだ
「そんな…そんな風に思ってたのか…?」
「思ってたよ…まぁ…我慢出来ることだけどね…」
「だったら、なんで今更…」
「言っただろう?瑞穂だけは譲らないって…」
「先に告ろうが、後から告ろうが、変わらないだろ!?結局はミィが決めるんだぞ!?」
「瑞穂が僕を男として意識し始める…それだけでも十分だよ…」
「そんな…」
「朝弥も告白すればいい…まぁ…今日、瑞穂は来ないと思うけど…」
「夕弥…!!」
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