序章

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おじい様に 翌日話をうかがった。 昨年 おばあ様を亡くされ 今また息子夫婦を亡くし ご自身も身体の調子があまりよくない。 和也を育てるのは どうしようかと 考えている とのことだった。 私は 奥様から和也君を 託されたのではないか。 仲良くなり 預かったのもなにかの縁。 うちには 仁もいるし 人見知りの和也君が うちにだけは慣れて泣かないし。 「ご迷惑でなければ私が 仁と一緒に大事に 育てさせて頂いてもいいでしょうか?奥様とは仲良くしておりましたし 和也君は人見知りがありますが 私や仁とは慣れて 仲良くしてますので。」 「ありがとうございます。和也は幸せですな。親身になって話してくださる方がいて。よかった。お願い致します。私亡き後は すべてが和也のものになりますので 和也が成人するまでに 万一の際は後見人になってください。遺言は書いておきますから。頼みましたぞ。」 「大事に息子として育てます。ご心配なさらないでください。」 こうして 赤西和也として 赤西家に息子が 増えました。
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