第一話 終わりの始まり

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第一話 終わりの始まり

(……ロイ) 誰かに呼ばれた気がしてそっと目を開くと、眩しい朝日が俺を照らしていた。 寝転んだまま窓の外を見ると雲一つ無い青空が見え、何処からか小鳥の囀りが聞こえる。 ……何か夢を見ていた様だが思い出せない。 重たい体を引きずりながらベッドから這い出ると、フラフラしながら鏡の前に立った。 少し汚れた鏡に映る自分の姿。 漆黒の髪に細身の体。 右の肩には文字の様な『痣』がある。 そして酷く不釣り合いな……翡翠の瞳。 「……俺は……どうしたらいい」 毎朝繰り返される問いかけ。 ……もちろん返事は返ってこない。 鏡に映った自分の姿を睨みつけたまま小さく溜息を吐いた。
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