愛するきみへ

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クリスマスイヴの夜だった。 家族でクリスマスケーキを食べようと 切ろうとしたとき わたしの肘が当たってテーブルから落としてしまったのだ。 もちろん、代わりのものを買いに行くことになった。 三歳の息子は泣き叫び、 旦那は酒を飲んでいて車に乗れなくて わたしが買いに行くことになった。 わたしは何軒もケーキ屋をまわり、やっとその店の最後のクリスマスケーキを買うことができた。 今頃泣いているだろうな。 いつもより急いでいた。 あと4時間でクリスマスイヴが終わる。 明日は旦那は夜勤だから今日しかないし、 それよりもなによりも子供が泣くが辛かった。 家の近くの最後の角を曲がった。 家が近くだから安心しきってたのかもしれない。 スピードもいつもよりあげてたのかもしれない。 わたしの車は4トントラックとぶつかった。 わたしは 死んだ。 即死だった。
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