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「はぁ!はぁ! ごッめ―――ん!!!」 息切れながら、パンっと両手を顔の前で合わせて平謝り。 それでも目の前の顔は不機嫌で… 「ほんまひどいよなー」 「ごめん!すいません!ごめんなさい!」 「誰のために授業サボってまで他大学来たんかなー」 「すいませんごめんなさいすいません!」 「Aランチ」 「…おごらせていただきます」 下げてた頭を上げたら、 さっきとは変わって ニカっと歯見せた笑顔。 ……くそう。やられた。 「ほんじゃさっそく行こっか」 「うん!」 うちの大学より大きな門を通って中へと入った。 S大。 英治の通う大学。 すれ違う学生達。 心なしか可愛い子多くない?この大学… しかもみんなオシャレやし。 あかん。 女子にしか目いかん。 ここに… 「こっここに英治の浮気相手が…!」 「いやいや、まだ浮気って決まったわけちゃうがな」 ゴクっと緊張の息を飲んだあたしに、 ビシッと気の抜けた顔でツッコまれた。ご丁寧に手つきや。 「や!でも昨日も散々言うたかもやけど」 「散々どころの騒ぎじゃないくらい聞いたけど」 「や!あんな、ほんまに浮気の線は濃いと思うねん。 そらな、あたしかて信じたくないけど、けど英治の最近の冷めた態度、それにあたしより友達優先、ていうかそもそもそのバイトもさー」 「あ、ごめん、ちょっとトイレー」 「ちょっと―――!!!」 人の話の途中でトイレて… 冷たいな…。 「はぁ」っとため息を着きながら周りを見渡せば、 ちょっと行ったところにベンチがあって、 そこに腰を下ろした。 周りには…多分これ桜の木やな。 桜の木がずっと学内の奥へと続く道に並んで立ってて、 春はきっと綺麗なんやろなー なんて思いながらしばらくそこでボーっとしてた。 「――ね!君1年生?」  
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