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「おい!どうなってんねん!」
「英治、サキくんに会ったことあったけー?」
「なんでお前はそうのん気やねん!」
「英治こそ何怒ってんの?」
あたしと英治のやり取りに
「あはは!英治って彼女の前だとこうなるんだ」
って、ユージくん笑ってるし。
「ほら、オレ1回リリィちゃんの高校まで会いに行ったことあったやん?」
「え、ああ!あん時ね!あはは懐かしー」
「ほんま懐かしいなー」
って、サキくんと笑ってたら
「やから何でそうのん気やねんお前は!おかしいやろ!」
って英治まだ怒ってるし。
「何なん、こいつ、ストーカー?なんで東京おんねん。こわいわ」
「ちゃうよ!英治ひどい!あたしの友達にそんな言い方せんとってや!」
「友達ぃ~?」
確かに、サキくんとの出会いは合コンやった。
高校2年の夏、
英治が東京引っ越しするから、あたしには何も言わんと勝手に別れることを決めて、
英治と別れたあたしは英治を忘れるために合コンに行った。
そこで知り合ったのがサキくん。
サキくんとは気が合って、
出会いはまぁ合コンやけど、
今ではすごく良い友達。
・・
偶然にも予備校も志望大学も一緒で、頑張って一緒に受験を乗り越えた。
「……偶然、なぁ…」
英治がじ~っとサキくんを細い目で見た。
「そう、ほんま偶然でびっくりしたよな~」
サキくんはあたしに笑顔でそう言った後、
一瞬だけ英治にチラっと視線を移して、ニヤって笑った。
「!」
(こいつ…!)
「…」
(偶然で大好きな関西圏飛び出すわけないやろ)
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