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「全員終わったな?では今から1年の入学式だから"魔導体育館"に集合だ、では」
リリアはその一言を残し教室を出て行った。教室内の生徒達も友達と話したりしながら立ち上がりどんどんと教室の外に出ていった。
「俺達も行こうぜ?」
「ああ」
リベルにそう言われ、エン達も魔導体育館に向かった。
∞
「えー、静かにしてください」
女の人の声が、魔導体育館中に響く。
その声で、ざわざわとしていた生徒達は静まる。
「……これから入学式を始めます。1年生入場」
完全に静まったとこで、入学式の始めの合図をする。
エンは、ぼーっと入場してくる1年生を見ている。
ワイシャツはしっかり第一まで閉めており、黒のネクタイをしている。
ぎこちない足付きで歩いている1年生を見て、笑っている生徒が何人かいた。
しかし、エンは別のことを考えていた。
昔から無数の人間の観察をしてきたエンはいつからか魔力を感じとることが出来るようになっていた。その大体の魔力量も。
しかし、原理は分かっていない。何故使えるのかもわからない。
断定できるわけではないが、何となく分かる。
そして今、1年でどのくらい魔力が大きい奴がいるのか観察している。
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