第一章

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“魔法”それは誰もが使える、いや、使えなくてはならない物だ。 足し算や引き算を何回やっても間違えてしまうことはある。しかし、何回やっても出来ないという人はいない。 それと同じように、魔法が苦手という人はいるが、エンのように使えないという人はいない。 世界の歯車からズレた存在──故に、落ちこぼれ。 この国の奴ら、というより貴族はすぐ人を見下す。特にこの『アイメル魔法学園』は優秀な学園のため、貴族が集う。 貴族の奴らはすぐに他人を見下す。その標的がエンになるのにあまり時間は掛からなかった。 「てめぇらうるせぇんだよ!!」 突如リベルが周りに向かって大声をあげる。突然だったのでみな体を震わせ驚く。 「言いたいことがあるなら陰で言わねぇではっきり言えよ!!!」 そのリベルの叫びで周りの生徒達はそそくさと散っていく。 「ったくよ……毎度毎度懲りねぇ奴等だなぁ…」 リベルが愚痴を漏らす。
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