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談笑をしながら教室に向かった二人。
そして、今二人がいる目の前には、2ーBと書いてある標識のついた教室がある。
「じゃあ、入るか」
リベルはそう言い、ドアを横にスライドさせて開ける。
リベルが教室に入ると、教室の中で雑談をしていた生徒達が、話を止めリベルを見る。
「お、おい。あれ、“十指”(じっし)のリベルだよ…」「本当だ…」「カッコイイー!!」「結婚してぇー!!」
所々おかしな部分も混じっているが、やはりリベルは凄いという声が多い。
ちなみに“十指”とは、学年で十本の指に入る者。つまり赤いネクタイを着けている人達のことをいう。
そして、リベルの後に入ってきたエンを見て、教室にいるほとんどの生徒達は一目散に態度を変える。
「落ちこぼれかよ……」「なんでリベル君と一緒にいるのよッ!!」「落ちこぼれと同じクラスとか最悪だぁ~」
エンを非難する声が聞こえた。
教室にいる生徒全員とは言わないが、それでも半分近くの生徒が非難の声をあげている。やはり、貴族が多いということが分かる。
リベルには聞こえていない様子だが、エンには聞こえている。
普段からこんな風に言われる生活が続いていたため、他人の話に聞き耳をたてることが、癖になってしまっているからだ。
またか、と思いつつ、前に貼ってある座席表を見てから自分の席へと向かった。
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