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エンの席は、皆が憧れるであろう一番後ろの窓側の席だ。リベルは、エンの一つ前である。
この学園の規模はそうとう大きい。そのため、一つ一つの教室もかなり広い。
席は、前の方にいくほど低くなっていて、後ろの方にいくほど高くなっている。分かりやすく言うと、映画館のような座席になっている。
黒板も普通より大きく、相当な文字の量を書き込めそうだ。
エンは、それらを見ずに窓の外をただ眺めている。
リベルは、沢山の女子が寄ってきていて大変そうにしている。
そんな時間が少し経つと、
カラーン…カラーン…カラーン……。
鐘の音が、学園中に3回鳴り響いた。
綺麗でどこまでも澄み渡りそうな音。つい時間だということを忘れ、余韻に浸ってしまう人がいるとか。
鐘の音が鳴ったのに気付いた生徒達は自分の席へと戻っていく。
リベルは、周りにいた女子達がいなくなると小さく安堵の息を漏らした。
最後の人が席についたとこで調度よく、
ガラガラ──
「皆いるか?」
女性、というよりは、女の子と思われる、高い声と共に先生が入ってきた。
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