~序章~

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ズシャッ ひとつ… ザシュゥッ ふたつ… ドサドサッ 人が…否、もとは人であったであろうものが崩れ落ちる 「ひ…何だ…コイツは!?」 「ば、化け物だぁ!!」 先程まで戦意があった者は戦意を無くし、その顔は恐怖に染まっている 「いいねぇ…その表情〔カオ〕…ゾクゾクするぜ…」 口元を歪め、赤髪の子供が言う 「このガキ…狂ってやがる!!」 恐怖に染まりながらも刀を降ろすことはしない…降ろしてしまえば……命が終わると分かっているから 「か、かかれぇ!!」 その掛け声と共に生き残っていた者達が一斉に子供へと斬り掛かる 「命知らずの馬鹿共が…」 その子供は慌てる事もなく…ゆっくりと剣を横に振る ヒュォ… 風が吹き… ズパッ… ドサドサドサドサッ 肉片が崩れ落ちた… 「ばーか…」 立っていたのは… 「だから命知らずの馬鹿共なんだ…」 未だに口元を歪めて不敵に笑う…子供だった… .
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