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俺は覚悟を決めて海に全てを話すことにした。
『今の親は俺を引き取ってくれた義理の親で本当の親は俺を捨てたんだよ。
父親は借金まみれで狂ってて母親と俺に毎日暴力ふるっててろくに食事もできてなかったから母親が俺を愛澤家に養子にだした。
俺がまだ小6の頃の話ね、愛澤家も金持ちだけど養子の俺には興味ないし一応金は振り込んでくれるから寮があるここにきたわけ」
海はビックリしてどうしたらいいか分からない顔をしている。
海は重い口を開いた。
『新…』
そう言って海は小さい体で新を優しく抱き締めた。
海?
全て話して俺は少し楽になった気がした。
新「ありがと…海」
『大丈夫だよ、あたしは何があっても新の味方だからね?』
新「…うん」
これが本当の優しさだ。
初めて会った相手に普通はここまでしてあげれないでしょ?
『あのさ…新の本当のお母さんは今どこにいるの?』
新「さぁ?4年も前の話だし顔もあんまり覚えてないし…」
『暴力うけてないかな?』
新「………」
ビックリした。
確かに今までそんなことあんまり深く考えたことなかったからどうしたらいいか分からなくなった。
新にとって唯一触れてほしくないこと、それが母親の話。
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