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『なんてことはない』
口に出して自分に言い聞かせるように、重い腰を上げて外に出る。
外は腹が立つ程暑い陽射しを運んでくる。9月だというのに30度手前の温度に街はまだ夏真っ盛りだった。
『暑っ・・・、さすが沖縄だな』
馴染みのドアを出て表通りに出ると、太陽の洗礼を受けた堅は太陽を睨みながら呟いた。
太陽が真上に来る前に一度帰りたかった堅は車の往来の激しい国道を避けるように、また裏の道へ戻った。
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