なんてことはない

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沖縄へ戻って来て、七年が経とうとしていた。 関西の大学を卒業し、沖縄へ戻った。実家とは別に部屋を借り、堅は三十歳を迎え、それなりの生活を送れていた。 家に帰り着くなり、汗だくになった服を洗濯機に投げ込むと、堅は浴室に駆け込んだ。 『暑ぃ~』 照り付いた陽射しも洗い流すように堅は冷たい水を思いっ切り浴びた。 シャワー中にいつも考えるのは『今日はイイコトがあるだろうか』ということだった。
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