天才占い師

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小学生みたいな無邪気な笑顔で声を上げると、僕の袖をひっぱり急いで占い師のもとへと、半ば強制的に連れて行く。妹が話していたとおり、ものすごい長蛇の列が、その占い師の人気振りを表していた。僕と妹は最後尾の列に着くと、占いの順番が回ってくるのを、ただひたすら待つのみとなった。ここからでは、占い師の姿も見えない。いったい何人並んでいるかなんて考えたくもない。 何時間、待ったんだろう。僕のお腹が、十二時のチャイムを鳴らしてその時を告げたのは。妹は、自分の順番が回ってきたことに、大喜びし瞳を爛々と輝かせている。 「さあ、こちらへどうぞ」 占い師の優しげな口調がとても印象的だった。僕達は、木の木陰にいる占い師のもとへとむかった。僕は妹の横で二人のやり取りを聞こうとしたが、妹に邪魔者扱いにされすこし離れたところにおおいやられた。ここからでは、二人が何を話しているのか全然わからない・・・。まあ、別に聞きたくもないんだけど。どうせ妹の事だからくだらない事なのだろう、だいたいの察しはついた。僕のお腹が二度目のチャイムを鳴らす頃、妹の占いも終了したらしく、こちらに向かって勢いよく走ってきた。
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