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「な、な、このタラシ!!!」
「自分のこと棚にあげて何を」
「もう知らない!俺、やっぱお前のこと嫌い!!」
「奇遇ですね、僕も大嫌いです。」
「大嫌いとは言ってないね!」
少し涙目になりながらフンッと拗ねる会計は少し可愛い。いつから子供にも弱くなったんだ僕は。
「てか、何勝手に名前呼んでんだよぉ。」
「その方が動揺するかと。」
「…君、思ってたより性格悪い。」
失礼な滅茶苦茶性格いいほうだ。少しいたずらっ子なだけだ。僕はいつまでもへたり込んでいる会計を立たせ、それではと踵を返そうとした。
「別に、名前で呼んでもいいけどぉ?君が呼びたいなら」
そんな自殺行為するのは皆元くんだけで十分だ。親衛隊に目を付けられたらたまったもんじゃない。
僕は嫌そうに眉間にしわを寄せて振り返る。
「結構です。猿飛くん」
まぁ、これくらいならいいだろう。さっきの反応で自らのことを会計様と呼ばれるのを嫌がってたことも分かったし。
今度こそきびすを返し教室に向かう。結局癒しタイムは邪魔されねこを思う存分モフモフしていない。明日こそはと心に決め、先ほどの出来事を一部始終みているものがいないことを願うばかりであった。
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