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でも、今日は景人が将彦のこと名前で呼んでるのを聞いてしまった。なんで?俺のこと名前で呼んでくれないのになんで将彦と仲良さそうにしてんだよ!それに燐だって昨日まで景人のこと邪魔者扱いしてたのに今日は凄く仲良さそうだった!し、しかも、き、き、き、きすまでしたって!男同士でキスとかありえねぇよ!!たしかに景人はよく見ると少し女の子に見えなくもないけど男だ!
「百面相して何を考えているんですか?」
俺が赤くなったり青くなったりしてると隼人が不思議そうに問いかけてきた。
「なんでもない!それより燐が言ってた新歓ってなんのことだ?」
新歓には参加するから心配しなくていいと言っていた気がする。燐はチャラそうに見えて実は真面目で友達思いのいいやつなんだ。
「新入生歓迎会のことですよ。毎年するんですが今年は大娯が言っていたように皆で楽しめるようなものにしました。」
「毎年毎年くそつまんねぇ立食会だったが今年はスポーツだ。」
「スポーツか!!俺、走るの得意だぞ!!」
「おれ、苦手」
「大丈夫だ!武の手引いて走ってやるよ!」
仲間外れはダメだからな!隼人にどんなスポーツか聞いたら当日までのお楽しみですって言われた。
「んなことより、大娯このあと生徒会室行くだろ?」
「え、でもそろそろ授業、」
「そんなもん俺様の権力でどうにでもしてやるよ。それとも俺様と一緒にいるのが嫌か?」
龍牙の整った顔が目の前までくる。正直ちょっとドキドキする。でも俺はホモじゃない!そりゃ龍牙はかっこいいし背も高いしちょっと強引だけど優しい。帰国子女とかいうやつでスキンシップが大胆なところがあるけどそれは癖みたいなものだからしょうがないって龍牙自身が言ってた。
「じゃ、じゃぁちょっとだけだぞ!!」
「あぁ、ちょっと、な。」
「近いですよ龍牙!」
「ズルい…かいちょ…」
昨日までは燐も一緒だったけど機嫌が悪いならしょうがない!また明日になればいつも通りになるだろ?だって俺の友達だからな!
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