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不思議そうな顔をして、男が悠里を見つめる。
「だってあの後、3階でエレベーター止まってたし。」
(ああ。そっか!
自分の馬鹿さ加減には本当にうんざりする。)
悠里は頭を抱えた。
「昨日のこと話そうと思って。飯食った?どっか行かない?」
「いいから今言ってくれる?」
もう会いたくないという気持ちと共に強気に言葉を発した悠里だったが、
次の瞬間。
ぐぅ~~きゅるるる。
盛大に悠里のお腹がなった。
「ぶっ…はははは!」
男は大爆笑だ。
悠里は自分の身に起きた否定のしようがない事実に、ただ立ち尽くしていた。
「体は正直って言うしな!何がいい?」
男は笑顔でそう言った。
(もう行く程だ…。
また家に来られても困るし、実際お腹も減ってるし、行こうかなあ!)
「…もう何でもいいよ。」
諦めて悠里はそう伝える。
「そか。んじゃ近くのとこで!」
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