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｢名前は？｣
悠里は男の名前を尋ねた。
｢こないだ言ったじゃん。澤だよ。｣
｢下の名前は？｣
男が悠里にしたようにそう尋ねると、男が少しだけしまった！という表情をした。
｢…聡一郎だけど。｣
「ソウ…イチロウ…？？」
あまりにも男のイメージと合わない渋い名前だったので、悠里はつい笑ってしまった。
｢ひっでえ。だから言いたくなかったんだよ。｣
男はムッとして言う。
｢ふふっごめんごめん。あんまり渋い名前だったから！｣
笑いが止まらない悠里。
（こんなチャラそうなのに、おじいちゃんみたいな名前って！）
｢よく言われる。じいちゃんと一緒の名前とか！笑｣
｢だからさ<ソウ>か<ソウちゃん>て呼んで？｣
またニコっと笑う男。
（そこまで悪い人ではなさそうだけど、たまに怖いし、とにかくチャラい。）
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