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「それで本題は?」
名前のことには触れず、本来の目的を追及してみることにした。
「あ~。真面目にいい?」
男が少し低いトーンで言う。
「どうぞ。」
何を言われるのかと少し緊張するのが分かる。
「昨日は俺も仕事で遅くなったのね。」
「うん。」
「そしたらあんた…いや悠里ちゃんがうちのマンションのエントランスで倒れてたわけ。」
「かなり酔ってるみたいだから大丈夫かなと思って心配して起こしてみたら、「大丈夫です。もう帰りますから。」って言ってまた寝るわけ。」
(う……)
「今思えば多分エレベーター待ってる間に力尽きたんだろうけど、ほっといても危ないから部屋までつれて帰る事にしたんだ。」
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