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「え?澤さんてもしかして…。」
岩田が不思議な顔で澤を見つめている。
「岩田さん?」
悠里が呼びかけても、岩田は澤をじっと凝視している。
「もしかしてA社の澤さんですか?」
「あ、はい!」
澤がニコっと営業スマイルを見せた。
「やっぱり!私岩田と申します。木原には今度御社の担当をさせて頂く予定でして、というかお知り合いだったんですね?」
「はい。まあ、一緒に住んでいるようなもんです!」
(……。)
『えぇっ?!』
岩田と悠里がほぼ同時に驚きの声を上げた。
(同じマンションに住んではいるけども、なぜ小学生のなぞなぞみたいなこと言い出すの!?この男は。
しかもA社で働いてて、うちの案件でやり取りがあったなんて…。
何て世間は狭いんだろう。)
悠里が驚いた顔をしていると、澤は意味深な笑顔を見せた。
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