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「ここ。」
そうが指差す方を見ると、いくつか飲食店が入った小さなビルがあった。
「何料理?」
「何でも材料あればやってくれる。」
「そうなんだ。すごいね!」
地下にあるそのお店は、間接照明でバーのようにお洒落だった。
「ちぃっす。」
「お~っ澤じゃん!ちょうど今日暇だったんだよ。」
店内は誰もいないようだった。
店長らしき男の人が、そうに声をかける。
「今日は2人?もしかして彼女?」
「今日は」っていうことはいつもは大人数で来ているのだろうか?
「あぁ。」
「まじで?宜しく~!」
なぜか握手を求められる。
「斎藤です。宜しく!高校からの友達で。」
「あ、そうなんですね!私木原です。」
「いいなあ~こんな可愛い彼女がいて。」
恥ずかしくて少しうつむく。
「こちらへどうぞ。」
「何でカウンターなんだよ!」
そうが嫌そうに言う。
「いいじゃ~ん!俺一人で寂しいだろ~?」
斎藤さんはハイな人だ。
生き生きとした笑顔が素敵で、がっしりした体系が男らしさを感じさせる。
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