本当は

10/33
8658人が本棚に入れています
本棚に追加
/501ページ
「ずっと見つめ合ってんなよお二人さん!俺がいること忘れないでくれる~?」 斎藤さんはやれやれといった様子で首を振る。 「じゃ、帰ろっか悠里。」 ハートがついてそうな甘い声。 「・・・そうする?」 「はいはい。帰れば~?せっかくデザートサービスしようかと思ったのに。」 「デザート!」 思わず声に出してしまった。 やっぱりデザートという響きには弱いのだ。 「おい。」 そうが不満そうにつぶやく。 「あ、悠里ちゃん食べたいって~!お前どうする?」 「・・・。」 一度立ち上がるも席につくそう。 「俺はアイスコーヒーね。」 「へいへい。」 斎藤さんはまた厨房に消えた。
/501ページ

最初のコメントを投稿しよう!