ブレイクタイム

7/13
前へ
/39ページ
次へ
 うつらうつらとまどろんでいると、チャイムが鳴った。  続いてドンドンと扉を叩く音。 「いるんでしょ! 開けなさいよ!」  ハッとして時計を見る。時刻は11時を回ったところだ。 「何故この時間に……」  最悪だ。  この時間に来客の予定など無かったのに。  私は必殺、居留守を使うことにする。こんな時に修羅場など、ごめんだ。  しばらくピンポンガチャガチャ五月蝿かったが、やがて静かになった。  私は胸をなでおろす。  と、ズズズと鍵が挿入される音が聞こえた。  せっかく撫で下ろした胸が痛いぐらいに跳ね上がる。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加