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「作戦を説明するわ―――」
俺はゆりからの説明をほとんど聞かずにあるものを見ていた。
そのあるものとは――――
「なに?」
「いや、何でもないよ」
小さくなったシャナである。今は俺の右ポケットから頭を出している。
「そういえばシャナ、テスト中も右ポケットにいるのか?」
「そうよ」
俺の質問にシャナは当然と言う顔で答えて来た。
「大丈夫よ、敵が来たらすぐに教えるから」
「そいつはありがたいね」
俺とシャナが話していると、
「ちょっと、優喜君聞いてるの?」
「あぁ、ちゃんと聞いてるよ……たぶん」
「しっかり聞いてなさいよったく」
ゆりに怒られてしまった。するとゆりは続けて
「天使の名前は立花 奏。竹山君じゃあオペレーションスタート!日向君期待してるわよ」
ゆりはニッコリと笑いながら日向を見ていた。
俺は席に戻ってから隣の音無に聞いてみた。
「日向何言われたんだ?」
「さっきか?」
音無は少し考えてから
「たぶん、注意を引くために面白い事をしろってゆりに言われたからじゃないかな」
「なるほど、それで……」
俺が納得していると前からテストが配られてきた。
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