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―――ないってどゆこと?
クエストボードには依頼は一つもなかった。
唯一あるのは素材ツアーと呼ばれる森丘のお散歩…
これが張り出されているときは、その地域には狩猟対象になるモンスターがいない証拠…。
まぁ…これで稼げない訳でもないのだが…。
その地域の特産物をギルドに納品すれば、それ相応の報酬は貰えるし、採取した物を売ればそれなりに稼げはする。
とりあえず、ないならこれに行くか…。
ポテトは素材ツアーのクエストの張り紙をボードから剥ぎ取り、それをカウンターの男に渡した。
「…すぐに行きますか?」
「アプトノスはすぐに出るのですか?」
「えぇ。場所が近いので、10分ほど待っていただければ」
「わかりました。ならすぐにでもお願いします」
「わかりました。少し、お待ち下さい」
男が奥の部屋へと消えていった。
今の内に、持ち物の確認でもしておくかな…。
そう思い、ポシェットの中身を確認しようとしたときだった。
「あの~…素材ツアーに行くんですか?」
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