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タッツーにふいうちを受けたスバメは頭にきたようで、水面のタッツーに攻撃を仕掛ける。しかしタッツーは水中にひょいと隠れて回避する。水の中ならタッツーのホームグラウンドだ。地上にいる時より自由に動ける。
タクトはポケモンをなかなか捕まえることができず、捕獲を諦めてタッツーと水遊びをしていた。そこで偶然イーブイとスバメの戦いを見てしまったのだ。
(ナギサまだか?急がないと。)
ナギサはイーブイの下に駆け寄り、バトルサーチャーを開く。
「イーブイ…一体どうしたの?」
バトルサーチャーはイーブイが『毒』を浴びていると表示している。
ナギサには思い当たる節があった。
スバメを見つける直前に野生のケムッソに『毒バリ』を受けていたのだ。通常はすぐに状態異常を確認しなくてはいけないが、すぐにスバメを見つけたため確認を怠っていた。電光石火が遅れたのは毒でダメージを受けていたからだった。
「イーブイごめんなさい…すぐに治療してあげるね?」
ナギサはすぐに毒消しを処方する。
(こういうことがないように毒消しや傷薬だって買っていたのに…これじゃポケモントレーナー失格ね。)
猛毒ではなかったため薬の効き目が早く、イーブイはすぐに元気を取り戻した。
ナギサはしゃがんでイーブイと向き合う。
「イーブイごめんなさい。あなたのことを全然見れていなかったわ。こんな私から離れたかったら強制はしない。どうする?」
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