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「何回やってもボールがポケモンに当たらなくてさ。参ったよ。」
「あ…そういやお前ノーコンだったな。」
「ミシロに着いたらハルカさんに教えてもらったら?」
「そ…そうだね。」
このトレーナーは妙な所が抜けているとナギサは思った。
「…。みんな集合時間に遅れるよ。急ごう。」
ナオキが面白くなさそうに言い、足を速める。
「おい待てよナオキ!」
タクトがナオキに追い付く。
「なにカリカリしてんだ?俺がナオキになんかした訳じゃないだろ。」
「とぼけるな…。」
「はぁ?」
なぜかナオキがイライラしてる。タクトはその意味が全く理解できない。
ナオキは後ろに聞かれないようにタクトの耳元で話す。
「ナギサちゃんと何をしていた?」
「な…何って偶然会って、ポケモンを捕まえる手伝いをしてたださ。」
「ホントにそれだけか?」
「ああ。」
「抜け駆けは許さないからな…。」
ナオキのその言葉にタクトは歩みを止め、その場に立ち尽くしてしまった。
(抜け駆け?どういう意味だ?)
タクトにはナオキの言っている意味が分からない。タクトにとってナギサは友達の一人である。
「おいナオキ!勝手に1人で行くなよ!」
ケンとナギサが慌てて走ってきた。
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