埋葬

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工場から出るCO2、 二酸化炭素を大気中に放出させ無いために ガスを閉じ込めてそれを地中数千メートルに埋める計画が進められた。 それに核開発の分野が注目した。 廃棄されるウラン化合物、原子力発電所の核廃棄物質をそれと同じく地中数千メートルに埋めてしまおうと言う事だ。 『それは所詮隠しているに過ぎない。根本的解決では無いのではないか』 との批判もあった。 「ではどう処理するか?」 の問いかけに市民は答えを出せなかった。 計画は推し進められ、穴はドンドン掘られて行った。 「よーし、これで大丈夫。さっさと埋めてしまおう」 核融合に詳しい大学の権威、名誉教授の指揮の下埋蔵作業は無事に終わるかに思えた。 が 「クレーンを上げてくれー!」 突如遥か下で声がした。 埋める作業は手作業なのだ。 「どうしたと言うのかね?」 教授の問いに 防護服の隊員は答えた。 「埋まっていたんですよ。これと全く同じ物が…!!」
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