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その樹の下で 貴方を腕に抱く・・
舞台は中世のある地方都市
時を知らせる修道院の鐘が鳴る鐘の音が響き渡る
街から少しばかり離れた山の街道
街へと向かう街道をほんの少し離れて
上に上がると街を見下ろす その場所は
野原や花畑があって
大きな樹が一本
眺めの良い素敵な場所がある
恋人達や子供達の憩いの場所
優しい風が吹いて来る 遊びに来た恋人達や遊びに来た子供達を
祝福するように・・
また春ともなれば小鳥が歌い樹の花が咲く
貴方の為に花を降り咲かす・・。
花ビラはヒラヒラ・・
踊るように舞い落ちる・・
そして
冬の日に
彼女は樹の下に立ちつくし
ジッと誰かを待ってるようだった。
初老の修道士は その美しい娘に
明るく声をかけた
「エリシアナ」声をかけられて神父に向かって
「ブラザー」 はにかみながら娘は微笑んだ
淡い銀色の髪と黄昏色の瞳をした美しい娘
紅い頬をした憂いを帯びた紫色の瞳が
彼を見つめてる
彼女の様子にほんの少しため息つき
こう口を開く
「もう今日は日がくれる」
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