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『…こんな街があったなんて…』
自分の街が危険と分かったリムルは、家族と離ればなれになった。
家族もどこかに逃げ、街もどうなったかなんて分からなかった。
リムルが必死に逃げた場所は、まるで別世界の様な街だった。
外で戦いが起きているなんて事は想像も出来ないほど優雅で、落ち着いた雰囲気の街だった。
『痛…っ』
逃げる際、リムルは腕に傷を負った。翼を守ることだけに専念した為だった。
動かす度に激痛が走り、リムルはもはや動けなくなっていた。
何とか裏路地を抜けようとした所で、リムルは限界になり座り込んだ。
行く人行く人が見てみぬフリをして去っていく。
リムルの意識が遠くなってきた時、頭の上から声がした。
「大丈夫?」
顔を上げたそこには、優しい笑顔で笑う、綺麗な瞳の少女がいた。
リムルは目が合った瞬間、少女に恋に堕ちた。
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