美しき神官の苦悩

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中剣の手入れをしていたのは、国一番の剣術使いにして、王室付の剣士隊長、アストライア・クレイ。 ストレートの長いブロンドを、無造作にアップで纏めている。 憂いを含んで輝く、大きなスカイ・ブルーの瞳を湛えた、メンバーの紅一点。 絶世の美女と言っても過言では無いだろう。 が、残念な事に、今の処、彼女の御眼鏡に敵った男は居ない。 デューイとは幼馴染みで、年齢も同じ位だ。 弾を充填していた、5人の中では一番旅人の服が似合う、少々ガラの悪い男が、モンスターと盗賊の類いを賞金目的で狩るハンターで、レイアード・マクレーン。 歳は30歳位で、一番大人でなくてはならないのだが、精神年齢はシヴァラージと似たり寄ったりだ。 他の4人は城内勤務だが、彼は、ハンターとしての腕を買われて外部から参加した。 報酬に目が眩んだ……と言う説もあるが……。 少々癖のある、ダーク・ブラウンの短髪で、やや切れ長の漆黒の瞳が印象的だ。 対モンスター用と人間用の銃を使い分け、ほぼ完璧に敵を射抜く。 そして、メンバーの最年少にして、恐るべき二面性を持つ少年……。 シルフィード・ヴェイナス。 彼は、呪殺者と医者の顔を持つ。 千年に一人と言われる呪殺者の父と、王室付の名医の母の間に産まれたシルフィードは、幼少の頃よりその頭角を表し、10歳になった時には、既に城内で両親の助手をしていた。 今回は医者としての同行だが、本人にとっては、体の良い呪殺の腕試しにもなっている。 ライト・ブラウンの長い髪を後ろに束ね、ダーク・グリーンの瞳が、暗い影を落とす。
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