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何ヶ月かぶりに立った祖国の大地
「あ~、帰ってきたぁ~」
懐かしさすら感じられる空気を体感して、ゲートを抜ける
そこで探すのはやっぱり愛しく思えるあの姿
「お、来た来た」
「こっちだよー」
手を振る2人の男を見つけて、そっちに足を向ける
「パパぁ~!!」
その間から飛び出してきた小さな影が俺の脚にしがみついた
「お~」
俺の脚にしがみついた小さな身体を抱き上げ顔を近づけた
「ただいま、和也」
額をくっつけてそう言うと
「おかえりなさぁーい」
と、嬉しそうに返した
「全米ツアー、お疲れさん」
その声に視線を前に戻せば、にっこりと笑う中丸と上田が立っている
「あぁ、悪かったな 3か月近くも預かってもらって」
「平気だよ、これくらい」
「そうそう、もういっそのこと俺らの子供にしちゃおっかって言ってたし」
「はぁ!?いや、和也はぜってー渡さねぇ!!」
ニヤリと笑った上田を見て、和也をきつく抱きしめた
「パパ、くるしい~」
「あ、悪い悪い」
「…ねぇ、パパ おみやげある?」
期待に満ちた瞳で俺を見つめる和也
「もちろんあるよ、今まで一緒に居られなかった分明日からの休みはたくさん遊んでやる」
「やったぁ~!!」
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