甘い香りに包まれて

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目を閉じ、香りを確かに感じた芽衣子の脳裏には、様々な思い出が甦っていた。 初めて、2人が出会った日のこと 初めて、2人きりで出掛けたこと 初めて、恥じらいながら手を繋いだこと 初めて、肌を重ねた日のこと―― 初めて2人で迎えたクリスマス、諭は芽衣子に香水を贈った。 その日まで2人はずっと、この甘い香りに包まれていた。
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