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『匠もう一年かぁ……俺今からどうしようか迷ってんだよなぁ~』匠というのは赤坂匠ある事故がきっかけで一年前亡くなった
そこに一人の女子が来た
『博和。アンタこれだけは何があってもサボらないわね』
こいつは小松恵(めぐみ)
匠の彼女だった
博和と健吾と匠と恵は同じ団地の仲良しだった
『もういいんじゃないん?匠も博和のこと絶対気にしてるよ
一年前俺と健吾は
同じチーム
匠は違うチームの捕手
だった
決勝戦最終回同点
健吾が打った打球は外野を抜けて長打コース。
一塁にいた俺は三塁を蹴った
外野からボールが帰ってきてクロスプレー決死の体当たり
ボールがこぼれていた
サヨナラだ
だが匠は立たない
審判が呼び掛けても返事がない
『ドクター救急車。早く担架準備して』
匠は亡くなった
俺はそれ以来野球をしなかった
県の選抜に
選ばれたが辞退した
俺は自分で野球を消した
それから一年経ち俺はここにいる
恵がいきなり
『部活どうするん?うちは野球部のマネに決めたんじゃ。博和は?』
『少なくとも野球部には入らない。それがどうかしたか?』
恵は呆れた
『博和野球やらないんだ。いい加減にしないと匠も呆れるよ。あれは事故なのに何で博和が野球やらないんだってね。お願い匠の為にも野球を続けて』
恵が初めて俺に頼んできた『かっ考えとくよ…』
恵はそれをいって墓を後にした。
その帰り俺は健吾の家に行った
『あらっヒロちゃん。久しぶりね』
『今健吾いる?』
『健吾は神社で練習しよるよ』
『分かりました』
出ようと思ったら
見たことあるグローブがあった。
『これあの時オレが捨てたグローブですよね』
『あ~これはヒロちゃんが捨ててかえって健吾があいつがいつでも戻れるようにって取っといたのぉ』
俺は今気づいた。
やっぱりオレら二人は
『バッテリー』じゃないとダメなんだって。
『これ返してもらっていいですか。』
言った瞬間俺は健吾の所に走っていった。
行ったら健吾は練習ではなく一人でミットの手入れをしていた。
『健吾ゴメンな。俺間違ってた。もう一度バッテリー組んでくれないか。』
『わかってくれたらいいんだって。待ってたよ博和。』
そういって一汗流して
俺は
また野球を
始めることになった
それを見ていた恵もホットしながら家に帰った
そして俺たち三人は野球部に入部届を出しに行った。
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