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「ほー、なるほど。へー、なるほど、なるほど。いやー、なるほどな」
「いや、その反応はもういいんだよ……。んで、生徒会副かいちょーの楓様としてはどーですかー」
時間は、昼休み。
先程まで校庭でサッカーをやっていた人達も限界がきたのか、今は木陰に座り込んでいる頃。
先程のキメ顔とは打って変わって、机にうなだれている隆太は、窓に寄り掛かりながら立ってる楓に怠そうに聞いた。
結局、隆太は、白河さんの性格については、ボクと同じくらいにしか知らなかったようだ。
「そういえば、楓は今までどこに行ってたの?」
楓は、ついさっき帰ってきたのだ。
「あー、この馬鹿がどうしてもって頼むから学食までついてってやったんだよ」
「あれ? じゃあ、なんで隆太の方が早く戻ってきたの?」
「それはだな。学食についたはいいが、この馬鹿、財布忘れやがったんだよ。しかも家に。それで、俺に借りればいいものを、晃司の弁当もらってくる! って走ってったんだよ。馬鹿だから」
普通、学食行く前に気づくだろうが、とさらに言うとため息をついた。
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