神埼 雪菜

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「久遠くーん」 てけてけと効果音がなりそうに小走りをする幼女……否、少女。 幼…少女は目的の彼の前に着くと薄っぺらい本を背から取り出し、ぺらぺらとページを開き突きつけた。 「ここのページを誠くんと再現し…」 「誰がするか」 頬杖をつきながら、低い声でダルそうに彼は答える 「ぶー。久遠くんのケチー」 少…幼女はぷくぅと頬を膨らませた。 「誰もやりたくないと思うぞ、それ。つか何これ」 幼児の手の内の本を取り上げ、ページを捲る。 紙上では端正な顔立ちの男たちが抱きあっている描写が多い。所謂BLと言われるものだ。 久遠は捲る度にみるみると青ざめてきていた。そして…
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