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「はぁ…、暇だなぁ…」
黒髪の短髪に制服を着こなした青年が
一人呟く。
彼の名は白月慶汰。
私立成南高校の2年生。
部活には入っていない。
バイトもしていないし、
恋人も居ない…
つまり、高校生がしそうな事全てをしていない…
ただ毎日を漠然と過ごしているだけ…
こんな事を言うのも無理はない。
そんな折だった。
12歳位の少年とぶつかった。
少年は思わず倒れた。
「大丈夫か…?」
手を差しのべる。
少年は慶汰の手を握ると、不気味な笑みを浮かべ
「アナタは面白い…、アナタにも能力をあげる。」
少年は急に力を込める。
少年とは思えないほどの力で手を握った。
「痛っ!!」
痛みで顔が歪む。
と、その瞬間
少年は姿を消していた。
「居ない…のか?」
辺りを見回すがどこにも居ない…
不思議に思ったが
とりあえず家路に着くことにした。
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