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「お前どっちか聞く前に片方食ってんじゃねーかよ!!」
「だって祐遅いんだもんよ」
「(怒)」
「じゃあ焼きそばパン食うか?食べかけだけど…」
「……えっ!?」
「バーカ」
「テメェ、ぶん殴ってやるっっっ!!!!!」
タックル少年はおちょくるように逃走して梓のお兄さんは殺気立って追いかけた。
なんか……嵐が去った感じがするわね。
そして梓の方を見た。
梓は何故かボーッとしていた。
梓の前で手を振るが、全く梓は気付いてない。
そして梓は一言こう言った。
「……騎士様?」
―湊side―
俺は祐に追いかけ回された後、秀一と祐介が居るであろう屋上に向かった。
「……湊ちゃん、どしたの?」
祐介は変な空気に気付いたみたいだ。
俺の後ろにいる鬼のような男に……
頭にあるたんこぶを秀一が撫でてくれた。
……秀一、優しさはありがたいが…地味に痛い。
祐はコロッケパンを口に含み周りを見渡した。
「……ほきゃのしゅぎょしゃは(<略>他の守護者は)?」
確かに屋上には俺と祐と秀一と祐介しか居ない。
俺は(呼ぶのが)めんどくさかったからなんだけど、祐介が少人数を集めろって今朝言ったからパッと頭に浮かんだのがコイツら。
祐介は最初に忠告した。
「これから話す事は極秘情報だ、下手に漏らされたら大変だから少人数を呼んだんだ……OK?」
俺達は適当に頷いた(相手は祐介だし、適当にしとけば良いよな<酷い>)
そして祐介は今朝祐介の父さんに電話で告げられた事を言った。
「実はな、昨日の夜…本邸が何者かによって襲撃された」
本邸って言うと真矢さんの……?
確か母さんと母さんの守護者達はまだ…
「母さん達は大丈夫なのか!?」
「…蒼さんの守護者達が何とか追い返したみたいだよ」
祐介の言葉に俺はホッとした。
あんな母さんでも母さんだからな…
しかし祐介の言葉にまた顔が強ばった。
「相手は二人組で蒼さんの話によれば犯人は姫鏡を狙ってるみたいだ」
……姫鏡は今雅也さんの所にある。
「…って、俺より雅也さんがピンチじゃんかっ!!」
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