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理由を話した後、雪さんが深刻そうな顔をした。
「……湊様、今回は大人しくしててくださいね」
大人しくって…いつも大人しいじゃんか!(プンプン)
しかし、雪さんと陣さんが無言で見るから何も言わずに頷いた(…無言は最強の武器だよなぁ、うんうん)
すると雪さんはパァといつもの調子に戻った。
「これは蒼様に言われてる事だから、ごめんなさいね…あの敵地に内緒で飛び込まれると困るのよ」
……ロストキングダムの事か…(そういえば神々の儀式の時に母さんにこてんぱんにぶっ飛ばされたっけ<ガタブル>)
「危険って分かってるんならもう敵の正体が分かってるって事だよな?」
「……えぇ、まぁ」
言うのをためらってる雪さんに教えてアピールすると、何故か雪さんじゃなくて陣さんが降参した。
「雪、教えないと湊様は自分から探りに行くと思う」
「……そうね」
そして雪さんは話した。
「…今朝入った新鮮な情報だからありがたく聞くのよ」
俺は返事の代わりにコクコクと頷いた。
そして雪さんが話した。
「…黄泉の箱庭というモノ達が存在するの」
「よみのはこにわ?」
「バカっぽくなるから平仮名にしない」
「……すみません」
雪さんに半ギレで怒られてしまった。
そして話を再開した。
「黄泉の箱庭は何故結成されたか未だに不明だけど、人間を無差別に殺しまくる吸血鬼集団よ」
「吸血鬼って……人間じゃないのかよっ!!」
内心戦いに参加しなくてホッとするが、すぐに自分が狙われてた事を思い出しガタガタ震えた。
それを見て雪さんは呆れていた(陣さんは背中を擦ってくれてる)
「……吸血鬼って実在するんだ、じゃあ昼間には現れないし、ニンニクを持ってれば平気だな!」
「……それじゃあ今日から全校生徒にニンニク人間として自らを晒す?」
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