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―sideなし―
「秀明様…」
暗い少し古風がある洋館の一室の暗い闇に溢れた場所に似合うゴスロリ服の少女は、部屋の主を呼んだ。
部屋の主の彼は、制服のまま窓をボーッと眺めていた。
揺るがない決意の眼差しを窓越しの外に向けていた。
それに少女は従うだけ…
「……私は誰が相手であろうと、秀明様の為に戦います」
「………なら」
そう言うと、彼はやっと少女の方に顔を向けた。
楽しそうに笑う彼に少女は頬を赤らめた。
そして彼は言った。
「佐久間祐って、知ってるよな」
その言葉に少女はふと、巫女の少女の想い人である赤い髪の少年が頭に浮かんだ。
頷くと満足そうに彼は続けた。
「アイツを足止めしてほしい」
「…ですが秀明様、あの方は貴方にとって…」
最後まで言葉を聞く前に彼はフッと笑い、また窓の方に視線を戻した。
「……あぁ、佐久間祐は俺の計画に必要ない……が、一応念のためだ…………………それとも、自信がないのか?」
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