第一幕:湊の春は今日も空回り

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―sideなし― 此処は京都に建つ姫君の本邸。 今現在は真夜中の0時を回っていた。 しかし、本邸では何やら騒がしかった。 兵士の一人が「不審者だっ!!」と叫ぶ。 その声にぞろぞろと兵士達が不審者を相手にしている。 しかしその不審者の方が強かったのか、呆気なく奥に進まれてしまった。 奥にある部屋で頑丈な扉は開かれて、不審者は武器を部屋の中心に居る人物に向けた。 「……貴様、雪村蒼(ユキムラ ソウ)だな」 不審者がその名前を口にしたら、蒼と思われる人物の後ろから二人の青年が現れた。 実力からして、先ほどの兵士とは比べられない程の強さがあると不審者は気付き、警戒を強くした。 「……こんな所まで、何の用かしら?」
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